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文学賞とレコード会社のオーディション

ということで、インディーズ・アーティストはこれからどうしていったらいいのか? ということになります。

わたしが書いてきたことを既に分かっていたアーティストの人も、漠然と期待するところは、やはりメジャー・デビューであったはずだと思います。

それは否定されるものではなく、あってよいシステムだと思います。

ただ、それしかアーティストが評価されるシステムがないというのが問題だと思っています。他に評価されるシステムを作るべきだということです。

もともと日本のメジャーは、不特定多数を狙ってほどほどのところを目指す体制なので、ものすごいものは出てこない体制でしたから、それでいい訳です。

レコード会社からのメジャー・デビューというこれまでの唯一の価値観に取って代わるシステムを作らないといけないと思っています。

さて、その糸口となる考え方ですが、例えば、文学賞なんていうものは、既存の出版物を対象とする賞では、出版社が主催するものであっても、自社の出版物だけでなく他社の出版物を含めて評価の対象とするものがあります。

例えば芥川賞なんかそうですね。主催は文藝春秋社ですが、自社の出版物であるかどうかに関わらず、選考対象としています。

一方、出版されていない応募作品を対象に選考する新人賞などは、レコード会社のオーディションに近いものがありますが、いずれにしても文学賞のほうが幅が広いような気がします。

違いはなにかと考えると、文学は書かれてしまえば、完成度のレベルや、芸術性の高さだけの問題として評価されるのに対し、音楽界の評価システムは、選ぶ側がその後関与して初めて完成されるという前提があって、選ばれる側はあくまで未完成のものという考え方だと思うんです。

ところがいまや、CD制作を含めて既にアーティスト側ですべて用意ができている場合がある訳です。だとすれば、違った評価のシステムがあってしかるべきと思う訳です。