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佐村河内 守『交響曲第一番≪HIROSHIMA≫』

昨日、佐村河内 守『交響曲第一番』HIROSHIMAを聴いてきました。指揮 大友直人、オーケストラ 日本フィルハーモニー交響楽団、場所は東京芸術劇場です。

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昨年末、NHKで全聾の作曲家が交響曲を作曲した話を放送しました。番組は見ていないのですが、そういう放送があったことは知っていました。

1月にマーラーの第五番を聴きに東京芸術劇場に行った時のチラシの中に、その交響曲の「全曲特別演奏会(東京初演)」というチラシが入っていました。「ああNHKでやっていたやつだな」と思って少しネットで検索などしてみました。

聴力を失った被爆二世の現代のベートーベンが絶対音感を頼りに、マーラーの時代から100年の時を飛び越えて書き上げた奇跡の大交響曲だそうです。

指揮者の大友直人は東京交響楽団とこの曲をレコーディングしていますが、演奏を終わった指揮者と楽団員が涙を流していたそうです。これは、まさしく「驚天動地の音楽」ではないか、ぜひ聴きに行かなければと思ってチケットを予約しました。

会場では、演奏に先立ち大友直人がこの交響曲との出会いについて話をしました。演奏会では、演奏者は一切言葉を発しない通常のクラシックの演奏会とは違う異例の展開です。

TVカメラもいっぱい入って、会場に来ていた作曲者の佐村河内氏を追いかけていました。

肝心の曲はどうかといえば、重厚で壮大な楽曲であったことは確かですが、今回の1回ではじゅうぶん判断はできないと思いました。大友氏が演奏の前に語っていたように「ユニーク」といえば確かにそうです。そうした部分に素人っぽさを感じる部分もありました。

ただし、指揮をしている大友氏にしてもまだ手探りの状態かもしれません。本人自らの指揮による初演から始まって、何千回もの演奏が行われて現在の演奏があるマーラーの交響曲とは違います。

耳の聴こえない佐村河内氏は、演奏会で音を聴いて修正をすることができないというハンデもあります。

さらには残響の多い東京芸術劇場のこともあり、細部の音の絡みは明確には掴めない部分もありました。

だからこそ、機会があればまた聴いてみたい。いずれにしても今日はじゅうぶん堪能した、という気はしました。

ちなみにCDのレコーディングを行った大友直人と東京交響楽団の組み合わせによる演奏会が、8月にミューザ川崎で行われるそうです。